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ビョルン・ロンボルグの新著

ビョルン・ロンボルグ著 山形浩生訳「地球と一緒に頭も冷やせ」
地球温暖化について書くとくだらないコメントが入るので書きたくないが、地球温暖化が大問題だと考えている人が多いようなので紹介しておく。
評判になった「環境危機を煽ってはいけない」(邦訳文芸春秋)の著者による昨今の感情的な地球温暖化危機論に対する批判である。本の概要についてはこちらを参照。著者は地球温暖化を否定するのではなく、IPCCの予測を前提にして議論している。IPCCの予測からはけして導き出されないような極端な話がまかりとおっていることへの批判である。例えば地球温暖化により死者が増えるということだけが強調されている。しかし寒さで死ぬ人が減少することを無視している。(ヨーロッパでは毎年20万人の人が暑さで死んでいる。しかしヨーロッパでは寒すぎるために毎年150万人の人が死亡している)
また、地球温暖化問題への対処として現在考えられているような二酸化炭素排出削減はあまりにもコストがかかりすぎて現実的ではないと批判している。まともは判断力をもった人が読めば納得していだだけるだろう。

 “Cool it!”の邦訳ではあるが、タイトルがよくない。(「地球温暖化を冷静に考えてみよう」くらいにして欲しかった) この邦訳タイトルのせいで、内容まで誤解されるだろう。 また訳者の使う日本語がくだけ過ぎていて読んでいるうちに疲れてくる。(本書以外でも同様) 出版社は訳者に対してもっと厳しい注文をつけていただきたい。
by takaminumablog | 2008-07-05 15:25 | 読書日記(環境問題)
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