心とは何だろうか

「心とは何だろうか」ということが気になりだして、いくつかの本を読んでいる。
ジュリアン・ポール・キーナン著 山下篤子訳2006“うぬぼれる脳―「鏡のなかの顔」と自己意識”日本放送協会出版
著者たちは「鏡のテスト」を用いて、霊長類、人の自己自覚(セルフ・アウェアネス)を調べている。「鏡のテスト」とは調査対象(人または動物)が気づかないうちに顔などに印をつけ、鏡を見せたときに気づくかどうかを調べるものである。結果はつぎの通り。
人:2歳弱でセルフ・アウェアネスが出だす
ボノボ:セルフ・アウェアネスあるらしいがこの本には詳しく書いてない
チンパンジー:成長した固体にはセルフ・アウェアネスがある
ゴリラ:不明
オランウータン:あるらしい
イルカ: あるらしい
サル:ない
今、心理学で盛んに取り上げられる「心の理論」(注)とセルフ・アウェアネスは密接に関係しているようだ。確かに他人の心を認識するためにはまず自己の心を認識する必要がある。本を読み終えても「心とは何か」まだ分からないが、昔、言われていた言語と心を強く結びつける考え方(たとえば「言語がなければ考えることができない」という主張)は誤りであるということだけは確信した。
(注)「心の理論」についてウェブで検索すると多くの記事が出てくる。多すぎて分かりにくいかもしれない。こちらの誤信念課題に関する説明を参照するとよいかもしれない。
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by takaminumablog | 2006-04-29 18:00 | 読書日記(その他の科学) | Comments(0)
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