東京地検特捜部がライブドアの捜索を開始した。マスメディアはライブドアを大悪党のように報道し、東京地検特捜部を「悪党をやつける英雄」のように報道している。しかし私は次の本を読んでから東京地検特捜部は民主主義の仮面をかぶったゲシュタポではないかと考えている。
佐藤優2005「国家の罠」新潮社 この外務省の役人であった佐藤優が鈴木宗男事件に絡んで背任と偽計業務妨害で逮捕起訴された経緯をつづった面白い本だ。私は佐藤優が法律を犯していたかもしれないと思う。むしろ「外務省の権力の中枢にいた人であれば、大部分の人が法律を犯している」と思う。汚い金も使わない外交などあるわけがない。それなのに佐藤優だけがなぜ逮捕起訴されたか。答えは簡単。権力がそれを望んだから。東京地検特捜部はその実行機関にすぎない。 残念ながら日本企業には粉飾決算は日常茶飯事だ。カネボウのときは本当に行き詰るまで見逃していたのに、ライブドアの場合はなぜ捜査してきたのだろう。ライブドアがマスメディアに挑戦する企業で、世間の注目を集めるからではないだろうか。捜索が開始されて間もないというのに、粉飾の手口などがぽろぽろとマスメディアに流されるのはなぜだろう。東京地検特捜部が、自分に都合の良い記事を書いてくれるところに情報をリークしているからではないだろうか。 もちろん私はライブドアを擁護するつもりはない。個人投資家を痛めつける粉飾決算も大嫌いだ。しかしエスタブリッシュメントから反発の少ない、目立つ企業だけを特定して捜査するのは民主主義の公平の原則に反する。私たちは悪徳企業だけではなく「東京地検特捜部」にも批判の目をむける必要がある。
by takaminumablog
| 2006-01-19 14:54
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